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法務大臣閣議後記者会見の概要

平成30年3月13日(火)

 本日の閣議において,成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案,民法の一部を改正する法律案,民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案,法務局における遺言書の保管等に関する法律案がそれぞれ閣議決定されました。
 まず,成年年齢の引下げ等を内容とする「民法の一部を改正する法律案」は,公職選挙法の選挙権年齢が18歳に引き下げられたこと等の社会経済情勢の変化に鑑み,民法が定める成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とするものです。少子高齢化が急速に進む我が国においては,若年者の積極的な社会参加を促し,その自覚を高めるという政策の一環として,この法案を提出する意義は大きいものと考えています。なお,成年年齢の引下げに向けては,消費者被害を防止する施策などの環境整備の施策が必要であり,この法案の成立後も引き続き政府一体となって取り組む必要があるものと認識しています。こうした取組については,法案の提出に至る過程において,公明党から省庁横断的な会議体を開催すべきであるとの要請をいただいたこと等を踏まえ,現在,法案を所管する法務省が中心となって,各種の環境整備の施策について省庁横断的に検討し,進捗管理を行うための会議体の開催に向けた準備を進めているところです。
 次に,相続法の見直しに関する「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案」と「法務局における遺言書の保管等に関する法律案」について御説明します。相続法の分野については,昭和55年以来,実質的に大きな見直しはされてきませんでしたが,その間にも社会の高齢化が更に進展し,相続開始時における配偶者の年齢も相対的に高齢化しているため,その保護の必要性が高まっているものと認識しています。今回の相続法の見直しは,このような社会経済情勢の変化に対応するものであり,残された配偶者の生活に配慮する等の観点から,配偶者の居住の権利を保護するための方策等が盛り込まれています。このほか,遺言の利用を促進し,相続をめぐる紛争を防止する等の観点から,自筆証書遺言の方式を緩和するなど,多岐にわたる改正項目を盛り込んでいます。
 さらに,「法務局における遺言書の保管等に関する法律案」においては,先ほど述べた遺言の利用の促進や相続をめぐる紛争を防止する等の観点から,法務局において自筆証書遺言を保管し,その遺言書に係る画像情報等を管理する新たな制度を設けることとしています。
 法務省としては,いずれの法案についても,国会における慎重な御審議をいただいた上で,速やかな成立をお願いしたいと考えています。

成年年齢の引下げに係る民法改正法案に関する質疑について

【記者】
 成年年齢の引下げの民法改正案についてお伺いします。平成21年の法制審議会の最終報告書は,引下げの時期について,「消費者被害の問題解決の施策の効果が十分に発揮され,それが国民の意識として現れた段階において速やかに行うのが相当だ。」と指摘しました。今国会での法案提出に踏み切った理由について教えてください。

【大臣】
 平成21年の法制審議会の最終報告書で指摘された,若年者の自立を促すための施策や,消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策については,関係省庁と連携し,消費者教育の充実を始めとする様々な施策に取り組んできたところです。また,平成21年の法制審議会の答申以降の社会経済情勢の大きな変化としては,公職選挙法が改正され,実際に18歳,19歳の者が参加する選挙が実施されたことが挙げられます。平成21年の最終報告書において,成年年齢を18歳に引き下げる時期について,「国民の意識を踏まえた国会の判断に委ねるのが相当である。」とされています。これは国民の意識を最も適切に判断することができるのは,国民の代表者からなる国会であるという趣旨に基づくものであると考えています。法務省としては,以上のような諸事情を踏まえ,環境整備については相当の成果が上がっており,現時点において,成年年齢の引下げについての国会の御判断を仰ぐことが適切であると考え,今国会に本法律案を提出することとした次第です。

【記者】
 環境整備について相当の成果が上がっているということですが,これはなかなか見えづらいものであると思います。もう少し具体的にデータやアンケート,世論調査の結果といったものはあるのでしょうか。

【大臣】
 先ほど,指摘した中に選挙権年齢の引下げの問題がありました。18歳,19歳に自らの代表者を送るということで,この点については,推進をする上でも環境を整える状況があったと思っています。また,若年者の自立を促すため,内閣府,厚生労働省,文部科学省が中心となり様々な施策を実施してきています。例えば,インターンシップの促進,若年者がキャリアを形成することができるような施策の充実を図ること,スクールカウンセラーの配置拡充等の若年者が社会的に自立することができるような施策の充実,相談窓口の充実等に取り組んでいます。また,消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策の例として,平成20年,21年度に学習指導要領が改定され,消費者教育,法教育及び金融・経済教育が充実化されており,消費者教育教材の開発や消費生活相談窓口の充実強化も図られています。社会の実態がこうした施策に伴い動いてきているということ,また,選挙権年齢の引下げ等もあり,こうしたことが総合的な環境として整いつつありますので,今回このような形で法案を提出し国会の審議を仰ぎたいと思った次第です。

森友学園問題に関する質疑について

【記者】
 公文書管理についてお伺いします。昨日,財務省が森友学園の国有地売却に関する決裁文書の書き換えを認めました。この件に関しては,安倍総理も内閣全体の信頼を揺るがしかねないということで陳謝していますが,改めて省庁の長として公文書管理の在り方についての大臣のお考えをお聞かせください。

【大臣】
 そもそも公文書については,様々な行政府における意思決定の過程を現在及び将来の国民に説明することができるよう,国民共有の知的財産として整備していくことが必要であるという趣旨で公文書管理法が制定されたところです。それぞれ各省庁で様々な規則を設けて公文書管理法の理念に照らして公文書を作成・保管し,利活用を図ることが大切であると考えています。この原則をしっかりと踏まえ,絶えず意識を新たに取り組んでいく必要があるということを一連の中で強く感じました。法務省においても,そうしたことについては,たゆまぬ努力を積み重ねてまいりたいと思っています。

【記者】
 財務省の決裁文書の書き換えそのものについて,大臣はどのようにお考えでしょうか。

【大臣】
 財務省が書き換えが行われたことを確認した旨の公表を行ったことについては承知していますが,財務省における調査結果に関する事柄ですので,法務大臣として所感を述べることは差し控えさせていただきたいと思います。引き続き,財務省で調査をするということですので,この調査結果を見守りたいと思います。

【記者】
 森友学園問題について,先ほど,公文書の在り方をおっしゃっていました。将来の国民に説明するためというのは,いい加減であってはならないということだと思うのですが,今回,政権や首相が批判されている中で,それに関連した答弁に合わせるために書き換えたという動機が疑われていますが,公文書の在り方とともに,政権としてどう考えるか,内閣の一員としてはこの問題をどのように捉えてますか。

【大臣】
 今,財務省において調査がなされており,一部,昨日公表されたということですが,いずれにしても調査結果に係る事柄ですので,途中段階でうんぬんすることは差し控えなければいけませんし,また,財務省の案件ですので,同じ内閣の一員ではありますが,所感を述べること自体も差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】
 公文書管理の在り方について,大臣,御自身として,決裁文書を書き換えるということは,あってはならないことだと考えていらっしゃいますか。

【大臣】
 仕事をする上では様々な方が仕事に応じて公文書を作成しており,こうした一連のものを公文書として保管・管理し,遡ってその一連の経過が分かるように規定をし,それに応じて守っていくことが大事だと思います。現場でこうしたことの理念が周知,徹底され,また,一人一人が自覚を持って公文書を作成することが非常に大事であると思います。一連の公文書については,この間のプロセスの中でどのようなことが行われたのかは,十分に調査しないと分かりませんので,私自身がそれについてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにしても公文書は国民共有の知的財産であり,極めて大切なものであると思います。行政府の仕事を尽くす一人一人が公務員として文書を書くこと,そしてそれを後世に残すために,意思決定の過程が分かるようにするために,最大限の努力をしていきながら仕事を全うする,こうした基本に則って行う必要があると改めて強く認識しています。
(以上)
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